日々の開発、お疲れ様です!
フリーランスエンジニアのサカイです。
エンジニアの仕事って、意外と会話する場面が多いものですよね?
実はパソコンに向かっているだけではなかったりします。
仕事の会話で、円滑にまわりのメンバーとコミュニケーションが取れれば、
仕事のストレスがグッと減ります。
しかしエンジニアの話し方には「特有の癖」があり、
会話の中でその癖が悪く働く場合があります。
この癖を自覚し、話し方を意識するだけでコミュニケーションは大幅に改善します。
今回は、僕自身や今まで見てきた人達の成功例、失敗例から、
エンジニアが気を付けるべき仕事の話し方の注意点と改善ポイントについて、
ご紹介したいと思います。
目次
エンジニアの悪い癖
エンジニアには真面目で、キッチリしていて、細かい人が多いです。
それ故に会話の中で、その特徴が悪く現れてしまう場合があるんです。
会話の中で悪く出てしまう癖が、以下の2点です。
- 「正しい」「正しくない」に固執してしまう
- 「全てを伝えた方がよい」と思ってしまう
2つとも文章をみると、正しいように思います。
でも気を付けなくてはいけないのは、
「伝える」イコール「相手が受け取る」ではないということです。
僕はずっとこの2つの癖が悪いことだと思っていませんでした。
「正しいことを言ったのだから、納得するに決まっている。納得しないなら相手がおかしい。」
「伝え漏れはダメだ!ちゃんと全てを伝え切らないと!」
でも自分が話した相手の反応を見たり、自分が話をされた時の感情を探り、
また色んな本で学んでいくうちに良くないことだと気付きました。
「正しいことを言ったのだから、相手は納得し、行動するはずだ」
「全て伝え切ったのだから、相手は全てを理解したはずだ」
そんな単純な話ではありません。
- 相手は論破されたと思って、納得どころか、反抗心が湧いてきます。
- 長く話をされたことでウンザリして、モチベーションが急降下します。
こんな感じで、自分の思惑とは裏腹に、
何も受け取らず、マイナスの感情だけ植えつけられた状態になってしまいます。
自分では話したことの満足感を感じても、
相手は不快に思ったり、うんざりしたり、嫌になってしまうこともあります。
これで話がこじれてしまうケースも少なくありません。
僕自身もよくやってしまったし、周りを見ても、この2つでうまくいかなくことが多かったです。
伝えたことの満足感を得る為に会話をしているわけではないはずなので、
この感覚を見直す必要があります。
自分の言いたいことを相手が受け取ってくれて、
初めてストレスない会話につながり、仕事がスムーズにいきます。
では2つのの癖について、もう少し掘り下げてみたいたいと思います。
【悪い癖1】「正しい」「正しくない」に固執してしまう
「正しさ」に固執することがなぜいけないのか?
「正しい」「正しくない」に固執することがなぜいけないのでしょうか?
正しさを追求すること自体は良いことですが、
「正しい」「正しくない」に固執してしまうエンジニアは、
- 相手を論破しようとしている
- あるべき論の講演している気分になっている
「俺は正しいことを言った。」
「どうだ俺は、今いいこと言ったぞ!」
そう思って気持ちよくなっているのは自分だけで、
相手、まわりはうんざりしている場合があります。
目的と行動が一致していないことに、まずは気づく必要があります。
そして、そもそも「自分が正しいかどうかはわからない」ということも
常に振り返る必要がありますよね。
「自分の”正しい”は、本当に正しいの?」って。
じゃあ、どうすればいいの?
仕事における会話の目的を
「仕事を上手く、そして、気持ちよく進めるため」です。
議論することはありますが、勝ち負けを決めるものではありません。
なので、本当にやる必要があるのは論破ではなく、
相手が心から受け入れてくれるような話し方です。
では、どうすれば自分の意見や要望を受け止めてくれるのでしょうか?
単純な話でいうと、人は、
「自分を肯定してくれる人」の話は受け入れやすく、
「自分を否定する人」の話は受け入れにくいものです。
同じ話をされても、この違いによって受け入れやすさが変わってくる。
自分を肯定してくれる人の話は、無意識のうちに受け入れる体勢になります。
でも、自分を否定したり、バカにする人は、
話を聞く前から受け入れない体制ができてしまっています。
「その人の話す内容の正しい、正しくないに関わらず」←超重要!
これをふまえて話をすると効果があります。
つまり、「相手を承認する、肯定する」ということです。
これをするだけで相手は話を受け入れてくれます。
相手を受け入れつつ、自分の意見を言う話し方
「相手を承認、肯定する」
こういうことをお話すると
「でも、肯定できないことだってあるじゃないですか!?」と言う人がいます。
肯定するというのは、
何もすべてを相手に合わせるということではありません。
「相手の主張も認める」ということです。たとえ、自分の価値観と合わなくても。
たとえば、相手が自分と全く正反対の価値観で
話をしてきた時、こういう返しをしたことってありますか?
- 「いや、そうじゃなくて・・・」
- 「何言ってんの!?」
- 「あんた、間違ってるよ!」
その時点で、相手の心はロックされます。
「たとえ、どんなに正しいことを言ったとしても」です。←超重要!
頭ごなしに言う人は、「自分が正しい」ということに意識が向き過ぎなんです。
「自分は正しいことを言っているのに何が悪いんだっ!?」
目的は、相手に自分の考えを伝え行動してもらうことであって、
正しさを押し付け、打ち負かすことではないはずです。
ですので、1回は承認してあげることが重要です。
- 「なるほど、そういう考えもあるよな。 ただ、僕は●●だと思うんだ。」
- 「確かに、そうだよね。 でも、●●の場合に上手くいかないんじゃないかな?」
「イエス」の後に「バット」とつなげる話法です。
「頭から否定」と「1回受け止める」は大きな差があります。
実はこんな些細なことで、その後のコミュニケーションが随分変わってくるんです。
是非やってみて下さい!
【悪い癖2】「全てを伝えた方がよい」と思ってしまう
全てを言い切る必要はない
単純に考えて「自分がされて嫌なことは、相手も嫌」だと思いますが、
ついつい忘れて、相手にとって嫌なことをしてしまうものです。
例えば、
「話が長い」「高圧的な話し方」「結論がわからない話し方」などでしょうか?
その中でも「長い話」は大きな逆効果を生み出します。
これは話し方ではなく、考え方を変える必要があります。
僕も経験で言うと、例えば部下に注意する時、
「必要なことを全て言い切らなくてはいけない」と無意識の内に思っていました。
別の言い方をすると、「すべて伝えないと、部下はやらない」と思っていました。
相談を受ける時なんかでも、同じことが言えます。
言うことが無くなるまで、言い尽くそうとしていました。
「僕の思っていることを全て伝えてあげた方が参考になるだろう。」
共通するのは「全てを言い尽くすことがベストだと思っている」ことですが、
これはとんでもない誤解です。
全てを言い尽くそうとすると、全てどころか1つも相手の頭に残らない場合が多く、
「長い話をされた」ということやあなたの話し方の記憶だけが頭に残ります。
相手の頭の中は、
- 「あんな長い説教されて、今日はついていない日だ・・・。」
- 「あんな言い方しなくたっていいじゃないか!」
ですので、
言いたいことが10個あるなら、その内の1つだけ伝えるようにして下さい。
そして、残りの9個が本当に伝えるべきなのか考えてみて下さい。
残りの9つは伝えなくても、相手が勝手に考える可能性もあります。
相手が考える領域も残してあげる方が上手くいきます。
ですから、
相手が自発的に考える、呼び水となるようなことを1つ投げかけてみるといいでしょう。
「全てを言い尽くすことがベストだと思っている」
相手に伝わることを願うなら、この考えは捨てましょう。
さいごに
いかがでしたでしょうか?
今回ご紹介した話し方の悪い癖、あなたにも心当たりありましたか?
もしあるなら、
- 相手を受け入れる
- 伝えるのは1つだけ
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